
2014 横山杯U17選抜 イングランド遠征
横山杯U17選抜 英国遠征レポート
日程:2014年 7月28日 ~ 8月3日
行先:イングランド ストークシティ Keele University
人数:選手14名 スタッフ2名
昨年開催された、“横山杯第14回全国ユース招待サッカー大会”。この大会に出場したU-17(当時高校1年生)を対象に●森山佳郎氏がスカウティングしたメンバーで、7月末にイングランドで開催された、国際大会『Worrior Keele international Cup 2014』に参加。30年以上にわたり開催されている伝統ある大会に日本を含めアジア圏内のチームが参加するのは初めての大会で、予選3試合、決勝トーナメント2試合を戦い、見事優勝という形で終えた。
●森山佳郎氏(現J1広島強化部育成コーチ兼JFAナショナルトレセンコーチ)
選手のスカウティング及び選手選考トレーニングを担当
成田空港 出発前
成田空港からドーハ空港(カタール)を経由してヒースロー空港(イギリス)に着き、さらに専用バスで3時間かけて目的地 Keele Univ.に到着。初めて海外に行くという選手にとっても、移動だけで19時間は初めての経験ということもあり、少し疲れた表情も見られたが、到着早々にリフレッシュトレーニングで約1時間汗を流した。食事はバイキングスタイル。3食ともに同じレストランで摂ったが、日本文化で生活してきた選手にとっては、イングランドの食文化に慣れるのは少し時間がかかった。
宿泊先は、Keele Univ.敷地内にあるセミナーハウスであるものの、団体につき1棟貸切の施設で全室1人部屋。棟内にはシャワールーム6コ、トイレ、キッチンが完備されており、自由に使用できる環境に逆に落ち着かず相部屋で寝る選手も見られた。
【グラウンド環境】
Keele Univ.敷地内には、広大な天然芝グラウンドが宿泊先の目の前に広がる。
大人9面、ジュニアコート5面が同じ会場にあり、横山杯U17選抜が参加したカテゴリーとは別に、U9、U15、U18、女子カテゴリーの大会も同時期に開催されていた。
これだけ多数面あれば、多少凹凸はあるグラウンドはあるものの、環境は非常に素晴らしく、グラウンド中央には情報センターや、軽食が摂れる露店、お土産屋、スポーツショップが並び、選手・保護者・一般観戦者が多数利用していた。またグラウンド周辺には十分なアップスペースがあり、試合前のトレーニング等はまったくストレスなく取り組めた。
【試合】40-10-40分
予選リーグ
第1試合目29日15:30kick vs Thurrock FC 0-2敗戦
第2試合目30日14:00kick vs Mickleover Sports 2-0勝利
第3試合目31日15:30kick vs Chester FC 5-0勝利
★Bグループ2位通過確定
準決勝 1日11:00kick vs Walsall FC 2-1勝利
決 勝 1日15:30kick vs Thurrock FC 5-0勝利
期間中フィジカル、スピード、体格など一回り大きいイングランドの選手に対して、試合を追うごとに慣れていき、
またチームとしてもまとまりが出てくる中で、今回の結果につながった。
1人1人がテーマを理解し、柔軟に対応する能力は本当に高かったように思う。
チームが変わり指導者が変わる中で、柔軟にできる能力が磨かれ、さらにチーム間でうまくコミュニケーションをとりながら行われる試合は、海外の一般観戦者やスカウトにも興味を持たせる内容となった。
【その他】
『言葉の壁』を気にしていたが、“自分達が外国人”なんだという意識の変化から、知る限りの英語とジェスチャーで自らコミュニケーションを図る選手を見て、非常に良い経験になったのではないかと思う。
日本人にない“気さくな人柄”が多い(個人的な主観)海外の人達は、グラウンドや食堂、トイレ、ショップなどで気軽に話かけてくる。
簡単な英語が話せると、本当にスムーズなコミュニケーションがとれ、異文化への興味、海外への興味が些細なキッカケや経験から生まれるものだろう。
選手にとっても普段の生活に比べれば、期間中に5試合(1日1試合)というのはあまり負荷がかからないもので物足りなさもあったかもしれないが、海外のサッカーや異文化での衣食住に触れることで、ただの海外遠征ではなかったように思う。また英語が話せることの大切さ、英会話への興味が湧いてくれれば、選手自身の今後の人生観にも少しながら変化を与えるキッカケになり、選択肢を増やすことができると思う。
今回参加いただいた選手自身にとって、残りの高校生活やこれからの人生において、意味あるものになったのではないかと思う。
【参加者選手】
GK 江藤将司(鹿島学園) 須田祐介(鹿島)
DF 菅田康煕(市立東) 蓮見勇斗(佐野日大) 木村皓亮(佐野日大)
白将大(第一学院) 高沢成(第一学院)
MF 大橋幹也(愛工大名電) 竹本憲太(佐野日大) (C)小野智史(佐野日大) 安藤秀晃(相洋)
末岡北都(佐野日大) 小野雄豊(市立東)
FW 岩木艦(佐野日大)
【参加した選手の感想】
●質問内容は下記8項目
①参加して良かった?悪かった? その理由
②異国の文化について
③海外でサッカーした感想
④成長したと思う点
⑤肌で感じた海外との差
⑥再び海外でチャレンジしたいか
⑦1番印象に残っている点
⑧今回の経験を後輩達にも伝えたい?伝えたくない? またその理由
木村 皓亮(佐野日本大学高校/栃木)
①参加して良かった点は海外選手の球際の厳しさをしれたことです!悪かったところはご飯が厳しかったです。
②イギリスの文化はとてもご飯が美味しくなかったです。
③感想は自分の長所が海外でも通用して良かったです。
④人とのコミュニケーション能力です。
⑤海外選手との差はフィジカルがとても高くてとてもポジション取りとかで体力を消耗しやすいです。
⑥チャンスがあれば何度でもしたい。海外選手との差がどれくらい埋まったか確認してみたいです。
⑦優勝できたことです!後輩やチームメイトにも伝えてチーム全体がレベルアップしていきたい。
白 将大(第一学院高校/茨城)
①参加して意味があった。理由 始めての事をいろいろ経験できた
②日本とは違いがあった
③海外の激しさはいい経験になった
④前より周りを見えるようになった
⑤ポールを奪う激しさが日本と違う
⑥もう一度チャレンジしてみたい
⑦からだのぶつかり合い
⑧伝えたい。海外は、日本と違うからいい経験になる。
安藤 秀晃(相洋高校/神奈川)
①参加してよかったとおもっています!世界のサッカーを体感できてよかったです!
②文化についてはよくわからないですがイングランドは夜でも明るかった!
③海外の選手はフィジカルがかなり強いことがわかった!球際も日本よりも強かった!
④成長したなと思う点は、自分は選抜チームではなかなかみんなとコミュニケーションとれなくて試合でも自分のプレーが出せないことが多かったのですがこの遠征ではみんなとコミュニケーションがとれてその上自分の実力をしっかりだせたとおもっていて、その点は成長したなと思いました!
⑤海外との1番の差はフィジカルだと実感しました!
⑥また海外で今回よりも強いレベルのチームなどと試合をしてみたいとおもっています!
⑦1番印象に残ってることは、マンチェスターユナイテッドのスクールの選抜の人たちと遊んだことです!しかも服を交換してマンチェスターユナイテッドの練習着をもらったことも印象に残っています!
⑧後輩たちにも今回の経験を伝えたいとおもいます!その理由は海外のフィジカルの強さ球際の強さを知った方がいいとおもったからです!こんなにフィジカルに差があるとはおもってなかったと感じると思います!
竹本 憲太(佐野本大学高校/栃木)
①良かった。理由 外国の相手との試合ができたし やったことないポジションも経験できたから。
②食事が全く違うと感じた。脂っこい物が多い。また 言葉についても違いがあったし 自分の語学力のなさを感じた。
③とてもフィジカルが強く速さがあった。身体能力の面で差を感じた。加えて全員が自分自身がいくという気持ちがあった。
④いきなり違うところでプレイし 精神力がよくなった。ボランチを経験し 少しだが視野が広がった気がする。
⑤やはり 身体能力。
⑥ぜひ挑戦したい。
⑦みんなとサッカーできたところ。佐野日大のメンバーは多かったが他のチームのメンバーとプレイできたのは大きい。
⑧伝えたい。なかなかこのような経験はできないし 日本では味わえない玉際の激しさを伝えたいとおもう。
須田 祐介(鹿島高校/茨城)
①参加してとても良かったです!
②ゴミを試合会場に捨てていくことに驚きました…笑
③自分達日本人でも海外の選手達に負けないものを持ってると感じました
④外国人とコミュニケーションを取ることができた!
⑤身長とフィジカル
⑥できるならしてみたい!
⑦大会で優勝したこと
⑧伝えたいです。自分達以外にも貴重な経験をしてもらいたいです
Cap 小野 智史(佐野日本大学高校/栃木)
①参加して良かったです。海外選手とやれることは滅多にないことなので、自分の実力を試すことが出来たし、海外選手の良いところを吸収出来ました。
②異国の文化は試合終わった後に1人1人が全員と握手をしていることだと思います。日本でも相手に対して感謝の気持ちを表せれば良いと思います。
③海外でサッカーして球際の強さ、1対1の強さが日本とは違うなと思いました。海外みたいに強くなりたいと思います。
④相手がパス出す瞬間にスライディング等をしてボールをカット出来るようになった点とシュートに対する気持ちが貪欲になってきた点です。
⑤肌で感じた海外との差は先程も書きましたが球際、1対1の強さです。
⑥再び海外でチャレンジしたいです。
⑦1番印象に残っている点は優勝出来、表彰の時すごくいい気分になれたことです。
⑧今回の経験を後輩達にも伝えたいです。海外選手と戦えるようになれば日本では自信を持って戦えると思うからです。
岩木 艦(佐野日本大学高校/栃木)
①参加できてよかったです。素直に成長できました。
②イングランドは本当に飯が食えないぐらいまずいと思っていたが、そうでもなかった。
③通用したところまだまだ足りないとこを知ることができた。そして審判の判定の違いに気がついた。
④周りをいかしながら自分が点を取る形を考えられるようになった。
⑤身長、体の強さ、スピード
⑥とてもしたい。いや、します。
⑦準決勝に先制した自分のヘディングシュートです。
⑧今回のことは後輩にも伝えていきたいと思いました。なぜなら自分は海外の人たちとプレーして自分より背の高い人達にどう立ち向かうかなど日本じゃ経験できないようなことができたからです。
江藤 将司(鹿島学園高校/茨城)GK
①良かった。日本人よりでかくて強い選手達とプレーしていろんなことをまなべたから
②ご飯が美味しくなかった。街並みが綺麗だった。
③楽しかった。日本人とは、できないよーな駆け引きなどがありまた海外でプレーしたいと思った。
④ハイボールの処理。日本でできなかったけど日本人よりでかい相手に勇気もって飛びだせた。
⑤自分的には見たキーパーの中ではまけていなかったと思う。全体ではボールに対する執念など球際など日本人はまけていると思った
⑥したい
⑦準決勝の全て
⑧伝えたい。日本では経験できないことばっかりだったから
末岡 北都(佐野本大学高校/栃木)
①参加して良かった 外国人の方たちといっぱいコミュニケーションをとれた
②日本との食文化の違いを体験できた
③イングランドで試合をしてみて一番に外国人の人の球際の強さを味わえた
④自分の特徴であるスピードを活かすためのポジション取りを心がける意識が変わったと思う
⑤球際の強さ。体が大きい
⑥ぜひ機会があれば海外でまたプレーしたい
⑦佐野日大は6人で多かったが他のチームの子と仲良くなれて、ミーティングではお互いのことを良く、悪く、言い合えるまでにもなったこと
⑧伝えたい。日本との球際の強さの違いを知って欲しい
小野 雄豊(横浜市立東高校/神奈川)
① 遠征に参加して良かったと思っています。色んな高校から来ているチームメイトから良い刺激をたくさん貰いました。
②食事の面では十分な栄養管理ができずに大変でしたが、サッカーができる環境はグランドが広くて良かったと思います。
後は、コミュニケーション能力がもっとあれば楽しめたかもしれません。
③プレーの感覚が日本と異なっていたので、コンディションがベストの状態で臨みたかったですが、試合の中で適応しながらプレーできたと思います。
④球際の厳しさであったり、プレーの積極性というところでは良い刺激を受けられたと思います。
⑤最も差を感じたのはプレーの迫力でした。ディフェンスラインのアップダウンだけでも、ものすごい迫力でした。
⑥もちろんまた海外でプレーしたいです。
⑦外国の選手との体格差でした。自分は身体が小さいので、もっと大きくするための努力が必要だと感じました。
⑧この経験を伝えることも大事だと思いますが、自分で体感することの方が良いのかなと思います。
高沢 成(第一学院高校/茨城)
①自分たちのレベル、技術、フィジカルなどが海外の選手にどこまで通用するか、戦えるのかがわかったので参加してよかったと思います。
②日本人と比べてマナーが悪すぎる!食事も、朝から油ものとか多くてこんなんじゃ朝から動けないだろって思いました。日本の生活、食事、文化の良さが改めてわかりました。
③グランドが思った以上に固くて、ボールもスポンジみたいで日本のものとは違いました。相手は、ボールより先に体を当ててきたり、平気でポイントでけずってきて思った以上に荒いと感じました。日本人のがうまい部分が多いと思いました。
④自分はこの海外遠征で成長したことは、いろいろな選手と同じチームでサッカーしたり、日本人よりはるかに大きい相手と戦って、技術面よりも、心の面で成長できたと思います。
⑤海外の選手との差は、やっぱりフィジカルだと思います。アフター気味でも一つ一つのあたりが強いし、隙をみせたらすぐに当たってくるところがすごいと思ったし、自分もこういう部分を高めていきたいと思いました。
⑥正直、海外でチャレンジはしたいですが、移動にめちゃくちゃ時間がかかるので嫌という部分もあります。もっと移動に時間がかからない時代が来たら是非是非是非!大歓迎です。笑
⑦1番印象に残っているのは、、、1つには決められません。こうすけの、チーム初得点目。自分のアシスト。マンチェスターUとのTシャツ交換。いろいろなことが印象に残っています。
⑧今回の経験を後輩に伝えたいです。滅多にできない経験で、いろんな意味で得した気分になるし。いろいろな部分で成長できる、大きな良い機会だと思います。
蓮見 勇斗(佐野日本大学高校/栃木)
①参加して良かった。優勝も出来たし、フィジカルの強い外国人とも試合して勝てたし、新しい仲間が出来てとても最高でした
②外国は日本と違って夏でも涼しくて夜9時くらいでも明るくサッカーのしやすい環境だと思いました!食べ物は油っこいものばかりですがあれを食べて生活していけば大きくなれると思いました。
③3、やっぱり球際の強さがあり、スライディングなど荒いプレーもありますがそうゆう激しいプレーを見習ってこれからプレーしていきたいと思いました!
④オーバーラップなど攻撃参加が多くできるようになったと思います。
しかし、攻撃のことばかり考えていて守備のことを疎かにしてしまった部分がありました。自分はサイドバックなので守備から攻撃を頭に入れてこれからプレーしたいです。
⑤体の大きさは圧倒的に相手の方が大きかったし、スピードも相手上でした。でも、ボール運びやハードワークは日本の方が上だと感じました。マンUのユースの人とサッカーをして、やっぱボールの持ち方やドリブルやスピードは他の外人とは違うと思いました。
⑥したいです!もっと海外で上のレベルでプレーしたいと思いました!プレミアの名門チームのユースなどと試合をしてどのくらい通用するのか試してみたいと思いました。
⑦準決勝の試合です。チームが一丸となって決勝に行こうと全員がハードワークしていたからです。あの勝った時の喜びは絶対に忘れないと思います!
⑧伝えたいです。実際に海外の人と試合をして体の大きさ相手に日本人がハードワークして優勝したことを伝えたいです。
菅田 康煕(横浜市立東高校/神奈川)
①良かった。高いレベルのみんなとサッカーができ、いい刺激になったため。
②日本と違うところがいろいろとありとてもいい経験になった。
③体の強さや球際の厳しさなどまだまだ自分には足りないことがわかった。ただ通用することあることもわかった。
④球際での厳しさや体の当て方。
⑤球際の激しさや体の強さ。
⑥してみたい。
⑦マンUの人達と一緒にサッカーをしたこと。
⑧伝えたい。この遠征の中で自分に足りないものがはっきりしたし、普段体験できない経験を体験できたから。
⑨貴重な体験ありがとうございました。この遠征で得たものを活かしてこれから頑張ります。
