2011 ルーマニア遠征

昨冬の横山杯を制した鹿島アントラーズユースが、ゲオルゲ・ハジ アカデミーの主催する『タレントカップ』に参加した。スペインから前回王者のレアル・マドリー、イタリアからインテルが参加し、ルーマニアの世代代表がずらりと顔を揃えるハジアカデミーと併せ豪華な顔ぶれが集結した。

VS レアルマドリー ○2-1
初戦スペインの雄、レアル・マドリーを相手に白星を上げた選手たち。
開始早々FWの鈴木歩が相手DFのミスからボールを奪うと見事なシュートをゴールに突き刺し、先制点を奪取する。
後半に入ると、目を覚ましたレアルが長短のパスを織り交ぜ鹿島ゴールに迫るも、これを凌ぎ切り2-1で、勝ち点3をゲットした。

この遠征でキャプテンを務めた中川の、「相手は、ビッグクラブなので絶対に負けたくなかった」という言葉通り、選手達は最後まで戦い抜いた。

vsハジ・アカデミー △0-0
185cm近い選手達が揃うハジ・アカデミーは、選手達が「日本のチームに似たタイプだった」というように、ボールを大切にするチームだった。対応し易い面もあったが、セカンドボールを奪えず、主導権を握らせてもらえなかった。選手達が「フィジカルが強く、早いプレスに焦り、ミスを重ねてしまった。」というように、厳しいプレスに鹿島の長所も消され、スコアレスドローとなった。

vsインター・ミラノ ●1-4
最終戦となったこの試合は、満身創痍の状態での戦いを強いられた。
ここまでの2試合でフィジカルに勝る相手に運動量や組織力で互角以上に戦ってきた選手達にとってその代償は少なくなかった。個々の能力が高く各ポジションに個性的な選手を揃えたインテル相手に、GKの須賀が「寄せが甘く自由にプレーをさせてしまった。」というようにセットプレーから失点を重ね気が付けば4失点を喫してしまった。

チームは、4チーム中2位という結果で大会を終え、大会MVPにはFW中川 義貴が選ばれた。
MVP中川義貴「何が何でも点を取らないポジションだという気持ちでやってます。今大会は貴重な経験が出来た。相手の寄せが早くて前が向けなかったり思うようにプレー出来ない場面もあったけど、逆にその分裏を取れる場面もあったし、相手を外しやすい場面もあった。チームとしても個人としてもいくつかの修正が出来れば、もっとやれるという自信もついた。見つかった課題を持ち帰り、追及していきたい。」

濃密な戦いを終え、鹿島の選手達は自信と課題を胸に帰国の途に着いた。今回の遠征メンバーから、中川、宮内、鈴木の3名がトップ昇格を決めた。

世界を体感した選手達の今後の成長が楽しみである。

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