2014 タイ遠征

武南高校タイ遠征

昨冬の横山杯Div1を制した武南高校がバンコク遠征を行った。
食べ慣れない食事や日本とは違う文化に戸惑いながらも格上のチームと2試合を行い、
観光と併せてかけがえのない時間を過ごした。

● vsフテラシーカFC
対戦相手のフテラシーカFCは、タイのディヴィジョン2に所属するプロチーム。
試合直前まで雷を伴ったスコールでグラウンドに大量の水が溜まる劣悪なピッチコンディションの中での試合となった。落雷を気にせずウォーミングアップを行う相手を尻目に、充分なウォーミングアップを行えないまま試合に入る。試合開始直後、最終ラインがぬかるんだピッチに足を取られ失点。水の浮くピッチに加え、フィジカルの強さ、慣れない間合いの相手に上手く対応出来ず失点を重ねてしまう。攻撃面では、少ないチャンスを確実に決め、終わってみれば6-8というスコアでの敗戦となった。最後まで自信を持って戦うことが出来ず「色んなサッカーがある」という津島コーチのコメントがこの試合を象徴していた。

★観光
バンコクで最も古い寺で大寝釈迦物が有名な『ワットポー』を見学し、タイ最大の河川である『チャオプラヤー川』をボートで遊覧した。国民の95%以上が仏教徒というタイの文化や生活に触れるリフレッシュタイムとなった。

● vsTTM CUSTOM FC
この日の相手は、タイのディヴィジョン1に属し、元日本代表の黒部選手も所属している強豪チーム。試合会場は、相手のホームスタジアムが用意され、手入れの行き届いたピッチが選手たちを出迎えてくれた。
開始直後から、技術も経験も数段勝る相手に守勢に回る時間が多くなった。この日も開始直後3分に失点し、主導権を奪えない。“止める蹴る”といった基本技術に加え、個々の技術、身体能力において上回る相手に攻撃のペースを掴めず、微妙な感覚のずれが危ないエリアでのパスや判断のミスに繋がってしまう。2-5という結果での敗戦となったが、シンプルにゴールを目指してくる姿勢は選手たちにとって得る物が大きかったはずだ。
試合後、対戦相手の黒部選手と杉本選手から「限られた高校生活の1秒1秒を大切にして欲しい」という言葉をいただいた。

また、武南高校サッカー部の大先輩でありタイでプロ選手として活躍している36歳の滝澤選手が、この試合の応援に駆け付けてくれた。滝澤選手は、今の高校3年生が生まれた年に、高校選手権で脚光を浴びた。それから18年。名古屋グランパスをはじめとした複数のクラブで活躍したのち、今も異国の地でプロとしてのキャリアを続けている。時代を超え『高校選手権』という同じ目標に向かう中で、白紫のユニフォームを着て戦う重みがグッと増したに違いない。
リーグ戦を控えた中で実施した今回の遠征は、コンディションを考えると、ちょっとしたチャレンジだった。しかし、貴重な出会い、この年代で異国のサッカーや文化に触れた経験は、選手達の今後の人生にとって大切な時間となったはずだ。

   

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